触れたくなる革 HERMES

ものごころついた頃から

『革』

という素材が好きです

素材自体がもつぬくもり
それぞれがもつ
表情や風合いの違いの個性


使い込むことによって
手に馴染み 
まるで生き物のように
育てることのできるという過程に
物語を感じてしまうからでしょうか


大人になってから
その時々で
手に入れられる範囲の
いい革製品を
ひとつ買っては使い込み 
ひとつ買っては使い込み

そんな風に
自分自身で実際に使い込んできたことによって
わたしにとっての
「いい革とは」
の定義が定まってきました


お財布からはじまり
家具に至るまで
いろいろと試してみて
思ったのは
いい革というのはまず

『触れたくなる』こと

無意識に手が
その感触を求め触れずにはいられない
そんな革が
わたしにとって
最高に魅力的な革です


そこで
エルメスというメゾンにたどり着く


ものづくりについて
品質について
職人について
素材について
手縫いについて
そして革について


追求して深く調べると
どうしてもここに
行き着いてしまうようで


革が好きな方には
よく知られていることらしいのですが
こちらで使われる革は
世界最高の革が集まる老舗タンナー(皮から革へなめす工房)から
その中でも
一流のタンナーが仕上げ
そしてさらにそこから
最高位の仕上がりのもののみを
仕入れるという徹底ぶり


自社の工房に持ち帰ってからも
革の性質を知り尽くした上で
作るものに最適な部分を選び贅沢に裁断

そして熟練した職人が
ひと針ひと針
ひとつのバッグを最後まで
ひとりで仕上げていくそうです(バッグによっては違う場合もあるようですが)


美しいもの作りを追求した結果 
出来上がるのは
最高のもの

それも新品よりも
使い込むごとに
時を経る度に美しくなるような


そうなるとやはり
それに見合う価格がついてくる

それでも実際に
日々使い込んでみていると
その理由がわかる
高価なので
そう頻繁に買えるものではないけれど
飽きがこないどころか
新しいものを手にいれる喜びよりも
一つのものを
大切に使う喜びを感じられるので
そう頻繁に買えないくらいが
ちょうどいい感じ

なんでもないようで
実用性を計算され尽くしているという
用の美
味気ないほどシンプルなデザインが
使うほどに自分に馴染み
エルメスのものと忘れてしまうほど
ある意味での
ブランドとしての透明さ

日々使うものを選ぶ時は
この『透明さ』が大切

主張がなく
使い勝手がよく品質が良いがゆえ
心地よく馴染むので
品質が良い云々も忘れてしまうほど
いつのまにか体の一部のように溶け込む


デザインが良くても
粗雑なものや使い勝手の悪いものは
使う度にストレスに感じてしまうので
いつまでも自分に馴染まず
少々大げさですが
使う側がものに振り回されているかのように
感じられてしまいます
その点でみてもやはり素晴らしい


パッとみて
エルメスだとわかるアイテムも
幸運にもわたしの元へ
いくつか集まってきてくれてはいるのですが
まだなんとなく
顔があるバッグだと気後れし
実際あまり手が伸びません


上質で機能的なことは
間違いないのだけれど
まだ『そのもの』の方が
前に出てしまっている気がして

そんなことを思っているのは
自分だけかもしれませんが
そう思うことで
自分にとってそのモノは
『透明さ』を失っている

それもある種 
ものに振り回されている感覚

だから無理せず 
自分にしっくり来るタイミングを待ってみる

それができるのも 
流行とは離れたところにいる
このブランドならではの楽しみ方だと思います


そんな理由もあり
愛用の品は
パッと見ると拍子抜けするほど
簡素なものたち


手が呼ばれるように
吸い寄せられてしまうのは
スイフトという
柔らかくきめ細やかな
仔牛の革でできたカードケース
するするとなめらかで
暖かく上品な質感を求め
スリスリ・・・


もうひとつお気に入りは
折り紙のようになった
小さなコインケース
ポケットにコロンと入れて
すぐに子供たちと
お出かけできる気軽さ


この二つを使い始めてから
大きな長財布は
なんとなく持つ気になれません






















そして
トリヨンクレマンスという
くったりと柔らかな厚めの牛革でできた
ピコタンという
コロンと小さなバッグ

チャームである鍵が重しになり
中が大きく開かないようになっており
こんなに小さいのに
まちがたっぷりでものがよく入り
機能的で気に入っています

なんというか
むちむちした弾力のある革で
ついつい揉むように触れてしまう


『愛着』

わたしにとって
ものを「この子」と
擬人化させてしまう感情


なので革製品は
愛着を持つのにうってつけ

「育てる」
ことができるから
何年先も
もしかしたら何十年先だって
一緒に居られる


ものを増やしたり
ものを捨てたりすることに抵抗があり
買い物にはついつい慎重になってしまうので
エルメスの製品は
「お別れ」を意識しなくていいという点でも
より安心して
愛着を感じることのできる存在です


あぁ なんだかものすごくエルメス礼讃な記事に 笑
やっぱり素晴らしいブランドだと思います


Comments

  1. いつもブログ楽しみにしています。
    普段、カードケースとコインケースをお待ちとの事でしたが、お札はどこにしまわれていますか?あまり使用されませんか?

    子供がいると、100円のパックジュースなどせがまれるので、小銭は欠かせないですよね^_^

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