Feb 15, 2018

触れたくなる革 HERMES

ものごころついた頃から『革』という素材が好きです
素材自体がもつぬくもり
それぞれがもつ表情や風合いの違いの個性
使い込むことによって手に馴染み まるで生き物のように育てることのできるという過程に物語を感じてしまうからでしょうか

大人になってからその時々で手に入れられる範囲のいい革製品を
ひとつ買っては使い込み ひとつ買っては使い込み
そんな風に自分自身で実際に使い込んできたことによってわたしにとっての「いい革とは」の定義が定まってきました

お財布からはじまり家具に至るまで
いろいろと試してみて 思ったのはいい革というのはまず
『触れたくなる』こと
無意識に手がその感触を求め触れずにはいられないそんな革がわたしにとって最高に魅力的な革です

そこでエルメスというメゾンにたどり着く
ものづくりについて
品質について
職人について
素材について
手縫いについて
そして革について
追求して深く調べるとどうしてもここに行き着いてしまうのです

革が好きな方にはよく知られていることですが
こちらで使われる革は
世界最高の革が集まる老舗タンナー(皮から革へなめす工房)から
その中でも一流のタンナーが仕上げ
そしてさらにそこから最高位の仕上がりのもののみを仕入れるという徹底ぶり

自社の工房に持ち帰ってからも
革の性質を知り尽くした上で作るものに最適な部分を選び贅沢に裁断
そして熟練した職人がひと針ひと針 ひとつのバッグを最後までひとりで仕上げていくそうです(バッグによっては違う場合もあるようですが)

美しいもの作りを追求した結果 
出来上がるのは最高のもの
それも新品よりも
使い込むごとに時を経る度に美しくなるような

そうなるとやはりそれに見合う価格がついてくる
それでも実際に日々使い込んでみているとその理由がわかる
高価なのでそう頻繁に買えるものではないけれど
飽きがこないどころか新しいものを手にいれる喜びよりも
一つのものを大切に使う喜びうを感じられるので
そう頻繁に買えないくらいがちょうどいい感じ
なんでもないようで実用性を計算され尽くしているという用の美
味気ないほどシンプルなデザインが使うほどに自分に馴染み
エルメスのものと忘れてしまうほどある意味でのブランドとしての透明さ

日々使うものを選ぶ時はこの『透明さ』が大切
主張がなく使い勝手がよく品質が良いがゆえ 心地よく馴染むので
品質が良い云々も忘れてしまうほど いつのまにか体の一部のように溶け込む

デザインが良くても粗雑なものや使い勝手の悪いものは使う度に
ストレスに感じてしまうのでいつまでも自分に馴染まず
少々大げさですが使う側がものに振り回されているかのよう感じられてしまいます
その点でみてもやはり素晴らしい

パッとみてエルメスだとわかるアイテムも
幸運にもわたしの元へいくつか集まってきてくれてはいるのですが
まだなんとなく分不相応な気がして気後れし ほとんど手が伸びません
上質で機能的なことは間違いないのだけれど
まだ『そのもの』の方が前に出てしまっている気がして
そんなことを思っているのは自分だけかもしれませんが
そう思うことで自分にとってそのモノは『透明さ』を失っている
それもある種 ものに振り回されている感覚
だから無理せず しっくり来るタイミングを待ってみる
それができるのも 流行とは離れたところにいるこのブランドならではの楽しみ方だと思います

そんな理由もあり
愛用の品はパッと見ると拍子抜けするほど簡素なものたち

手が呼ばれるように吸い寄せられてしまうのは
シェーブルという柔らかくきめ細やかな山羊皮のカードケース
するするとなめらかで暖かく上品な質感を求め スリスリ・・・
折り紙のようになった小さなコインケース
ポケットにコロンと入れて すぐに子供たちとお出かけできる気軽さ
この二つを使い始めてから大きな長財布はもうなんとなく持つ気になれません


そしてトリヨンクレマンスというくったりと柔らかな厚めの牛革でできた
ピコタンというコロンと小さなバッグ
チャームである鍵が重しになり中が大きく開かないようになっており
こんなに小さいのにまちがたっぷりでものがよく入り 機能的で気に入っています
なんというかむちむちした弾力のある革でついつい揉むように触れてしまう


『愛着』わたしにとってものを「この子」と擬人化させてしまう感情

なので革製品は愛着を持つのにうってつけ
「育てる」ことができるから
何年先ももしかしたら何十年先だって一緒に居られる

ものを増やしたりものを捨てたりすることに抵抗があり
買い物にはついつい慎重になってしまうのでエルメスの製品は
「お別れ」を意識しなくていいという点でも
より安心して愛着を感じることのできる存在です

あぁ なんだかものすごくエルメス礼讃な記事に 笑


No comments:

Post a Comment

偶然にも仲のいい友人に同じ5月生まれが多いことが分かり せっかくだから みんなでお祝いしましょうと 集まった先日 わたしからはお花とお手紙を パリでたくさん集めた 絶妙な色のカードを使って 5月のイメージは若草色かな 何気ないシンプルなカラーカードだけど 色がどこか小粋で「フラン...