ママとダイヤモンド

子どもたちが小さな頃から
自作の物語をよく聞かせています。
作ろう!と思って作るというよりは
眠る前の即興の子守唄のような感じ。

登場人物はいつも本人たち。

内容はその時々で。
時には感動ストーリーだったり
親のメッセージ(思惑?)を込めた 
教訓的ストーリーだったり。

彼らにウケがいいのは
はちゃめちゃな冒険物語やおふざけ系。
大好きを伝えるほのぼの系など。

どの話もその場で即興で作るので
「そのお話もう一度聞きたい」
とお願いされても全く同じ話はできない。

その時にしか存在しない泡のように儚い物語。

結末を考えないまま
口から出まかせで作るので
作者の自分でも話がどうなっていくか
わからないスリルあり...!


最近では時々、
子どもたちがわたしに
物語を作ってくれるように。


ただ、放っておくとそこは幼稚園&小学生男子。
つい戦いモノやおふざけ系ばかりに...。(母的NGワード満載...。)


なので、こちらから
「お題出していーい?」と聞いて
作ってもらうとこれが中々面白かったりする。

そういう時は
忘れないようにと終わったらすかさずメモ!


昨日車の中で長男が
作って聞かせてくれた物語。


息子「ママ、お題出していいよ?」

わたし「ん〜じゃあ。ママとダイヤモンド!」

息子「OK!」



「ママとダイヤモンド」


あのところにママという女の子がいました。
ある日ママは綺麗なダイヤモンドの指輪を
ひとつ買いました。

とってもお気に入りで毎日話しかけていたら
ある日ダイヤモンドが返事をしてくれました。

「え!あなたお話できるの?」と聞くと
「うん、お話できるよ」と言って
ダイヤモンドがにっこりキラリと光りました。

それからママは
そのダイヤモンドの指輪と友達になって
毎日お話をしました。

ある時ママがダイヤモンドに

「あなたって綺麗だなぁ
あなたみたいになりたいなぁ」と言うと
「なれるよ!」と魔法をかけて
本物のダイヤモンドに変身させてくれました。

キラキラのダイヤモンドになったママは
うれしくて誰かを幸せにしたいと思いました。

ママはそれから旅に出て
ダイヤモンドのお友達をたくさん作って
みんなで世界中のひとをキラキラ輝かせました。

おしまい。



おぉ〜!思わず拍手。


息子の物語を聞いて嬉しかったフレーズは

「キラキラのダイヤモンドになったママは誰かを幸せにしたいと思いました」というところ。

ジュエリーはただ身を飾るものではなくて
誰かを幸せにするもの。

その輝きは
身につける人の内面に光が当たってこそ。
その光がまた他の誰かを照らす。


そんなことを幼ながらに
少し感じている?そうだといいな。と。


ジュエリーの中でも特にリングが好き。

ピアスやネックレスと違って
リングは常に自分で眺められる。
″持ち主ためのジュエリー″という感じがする。
 
お話って不思議です。
この話を聞いてから私の指輪は人格を持った。

もしかして話しかけると
いつか返事をしてくれるかも...?と。


おとぎ話が楽しいところはそういうところ。
「もしそうだったら」が人をワクワクさせる。





このお話は心のジュエリーボックス行き。

思い出と一緒に大切にコレクションして
彼らが大きくなった後時々手に取って眺めたい。
彼らから今までもらった言葉、表情、キスやハグなど瞬間の膨大なコレクション。 

もうすでに
ボックスの蓋がしまらないほどいっぱいかも。

次のお題は何にしよう?

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